モータースポーツで培った技術が市販車に結びつかない、乖離している例を不定期に挙げていく予定。書こうかと思ったキッカケは、FiRSTRoNさんのHONDA F1撤退発表以降の各種れすを見ていて。私の知識そのものはヘッポコなので間違い・勘違いがあれば指摘していただけると助かります。
(本音を言うと他でこういうことやっているところ無いですか?)
F1マシンは桁外れ(F1通信)
ありがたいことにF1通信さんでは、AllianzのInformation Graphicsを日本語に翻訳して掲載されていらっしゃるので、それを利用させてもらう(ォ
F1では1994年のサンマリノGP以来、ドライバーの死亡事故が起きていない。2007年カナダGPでのロバート・クビサのクラッシュが記憶に新しいが、270km/hからのコンクリート壁への激突にもかかわらず、彼は軽い脳震盪と右足首捻挫のみで済んでいる。
彼を守ったのは奇跡ではなく、FIAの厳しいクラッシュテストをパスするだけの強度を持ったカーボンコンポジット製のモノコック・シャシーのおかげである。
軽くて強度も高いカーボンコンポジットであるが、それをシャシーに採用した量産市販車は無い。理由は簡単である。コストが高価いうえに、量産が出来ないからだ。
そもそも材料であるカーボンプリプレグが高価いうえに、オートクレープを使って焼き上げる製法のために大型の部品であればあるほど大量生産が効かない。せいぜいエアロパーツや小型のパーツなどに使う程度である。
BMWのM3 CSL(E46)やM3クーペ(E92)はルーフがカーボン製であるが、モータースポーツに使用することを考えて作られたモデルなので、やはり特殊な例となる。
カーボンパーツというと俗にウエットカーボンと呼ばれる物もあるが、製法がガラスクロスを用いたFRPと同じなので、軽さや強度はFRPよりややマシ程度でしかない。
F1ブレーキ・システム(F1通信)
F1に限らず、多くのレーシングカーに採用されているカーボン・ブレーキ。ごく一部の市販スポーツカーでも採用されてはいますが、そのメリットは高温に強いところでしょうか。
高温に強いのでサーキット走行での過酷なブレーキングに耐えられるので、レーシングカーだけではなく、サーキット走行も視野に入れている高性能・高価格なスポーツカーに採用されるのも頷けるところです。
しかしやはり一般的な物ではありません。
理由の一つは低温での効きが悪いことです。
一般のブレーキでもある程度暖まらないと効きが違いますが、カーボンブレーキシステムではなくパッドだけカーボンを配合した物でも、走り出した直後にブレーキングするとあまりにも効かないために冷や汗をかいたという話を聞いたことがあります。
もう一つの理由はカーボン素材故に高価なこと。
最近はやりのカーボン・ブレーキ・ローターについて(笹本健次的ブログ生活)
ネコ・パブリッシング社長の笹本健次氏がブログに書かれていましたが、エンツォでサーキット走行を楽しんだ代償に、7000km強で2回のパッド交換、しかも2回目のパッド交換の際にはローターも交換する必要があり、4輪分のローターおよびパッド部品代+工賃でおよそ400万円!
笹本氏は「BMWの新車が買えるじゃあねェか」と言ったそうですが、私から見れば「GRBインプレッサの新車が買える」と思っちゃったぐらいで。
そりゃフェラーリでもポルシェでも極一部のモデルにしか装着しないよな。
■12月23日追記
コメント欄で話題になったPCCB(Porsche Ceramic Composite Brake)。その実態についてはというと…。
変わり果てたPCCB(超軟弱GT3 web)
30万km持たないようです。やっぱりパッド2回目交換時にローターも交換との話も。
でも効きは凄いそうです。
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